2017年観た映画は100本。絶対に観るべきでない時間の無駄だった映画3選!
今年は映画を100本観ました!
年末、時間があるので久しぶりにブログを書きます。去年の1月1日に立てた「2017年は映画100本を観る」という目標。なんとか達成できました。
少し余談です。アメリカに半年間留学していたのですが、日本よりも映画が早く公開されるので今年3月に日本公開される「ヴァレリアン」も夏には観てました(時間の無駄とは言いませんが、普通の映画でした)。
(デイン・デハーン、カーラ・デルヴィーニュの美男美女を大画面で観る価値はあった。しかし、SFの古典と言えど映画という映像作品としてはイマイチ!)
また、毎週火曜は映画が5ドル、両手で抱えないと持てないポップコーンも会員カード(誰でも作れる)があれば1ドル。なんて、映画好きにはたまらない最高の環境でした。凄いぞ、アメリカ。
そんな感じで2017年映画を観ていたのですが、本当に良かった映画3本とマジで時間の無駄だった映画3本を紹介したいと思います(若干のネタバレ有り)。
時間の無駄。マジでお金も返して。2017年クソ映画ランキングTop3
第3位 「スター・ウォーズⅧ 最後のジェダイ」
観る前、めっちゃ期待してました。スターウォーズ。だって、あのルークが登場するんですからね。しかし、このスターウォーズ長すぎた。
今作は良くも悪くも旧3部作をリスペクト・オマージュしています。例えば、4→5→6と作品が進むにつれルークの服装は「白→灰→黒」色と変化していきます。これは、ルークがフォースの暗黒面に近づいていることを示しているんですね。
今作でもレイの服装がどんどん黒くなっていきます。そういうところは非常に細かいなー、と。また、マスターであるルークの言うことを聞かないレイは、かつてヨーダの修行を投げ出して罠に引っかかったルークと重なります(他にも色々あるのですがネタバレしてしまう&コアなファンしか分からないので省略)。
(この写真自体は好きです)
しかしですね、あまりにも内容を詰め込みすぎて観てて疲れました。途中眠くなりそうになるくらい長い。レイ、フィン、レジスタンス、ファーストオーダーと視点がコロコロ変わって行くのですが冗長なパートとドンパチやっているパートの差が激しすぎる。
また、フィンと今作からの新キャラのローズがいいムードになるんですが、お互い役者が黒人とアジア人で作り手側のあからさまな意図を感じぜざるを得ません。加えて良く分からない新キャラが登場したくせに、すぐフェードアウトしてしまうのも肩透かしを食らった気分です。
ディズニー映画と成り下がり、スターウォーズという名作に手垢を塗りたくった。今作のルークの言葉を借りるならば「全く何も分かっていない。不正解」
ネタバレOKの人は
も読んでみて下さい。
第2位 「Ghost in the shell」
確かアメリカの映画館で初めて観た映画が「Ghost in the shell」。つまり攻殻機動隊の実写映画版です。この作品、公開前からキャスティングの面で雲行きが怪しかった。
まず、主人公の草薙素子少佐を演じるのはスカーレット・ヨハンソンなのですが、原作ではアジア人の少佐を演じるのはホワイトウォッシング(白人以外の役柄なのに白人が演じること)だと批判が起きたのです。
ただ、原作でも少佐はコロコロと義体を変えている訳で白人の義体を使用していても作品の世界観的には問題ない。ただ、少佐は「メスゴリラ」というあだ名があり、スカーレット・ヨハンソンは少し美しすぎた気もする。
ビートたけしが荒巻課長を演じたのも謎キャスティングで、バトーやトグサ(トグサは特にひどい)も原作のビジュアルから大きくかけ離れていて原作のリスペクトがあまり感じられなかった。
(トグサは義体をしていないキャラで良くも悪くも新米感があるキャラなのに、おっさん感半端ない)
映像の魅せ方や手法としてはアニメの押井作品をリスペクトしていることは分かったが、アニメ作品ほどのアクションのダイナミックさもなく、敵の思考戦車のビジュアルもイマイチで陳腐で驚きがなかった。
攻殻機動隊をオマージュした1999年公開のマトリックスの方が、アクションも世界観も何倍も上回っているのではないか。唯一良かったところは、日本語吹き替えがアニメの声優さんだったことではないでしょうか(僕は吹き替え版観てませんが)。
第1位 「ダンケルク」
僕が超好きなクリストファー・ノーラン(バットマン、インターステラーなど)が監督を務めたダンケルク。第二次世界大戦のダンケルク撤退戦を描いた作品です。
映像、音響、そして今回は陸・海・空の視点をそれぞれ別の時間軸で描くという試みが素晴らしかったのですが、大半の人がこの素晴らしさに気づかないで終わると思います。つまり、ノーランはあまりにも攻めすぎていて大衆に受ける作品を作っていないということです。
例えば、同じ戦争映画の「プライベート・ライアン」は血も内臓も出るし、敵兵との取っ組み合いの戦闘シーンはリアル過ぎて泣けるし、テレビの小さな画面で観ても作品全体がバランス良いので迫力がある。
その辺りは流石のスティーブン・スピルバーグだな、と関心せざるを得ない。一方、ノーランは観客が映画の大スクリーンで観ることしか考えてないのでは。映像、音響の凄さも映画の大スクリーンあってこそ。
Netflixでもし観ていたら、淡々と戦争の映像が流れているドキュメンタリー映像と変わらない。戦争というテーマ、同じく史実を扱いながらもスピルバーグの方が戦争の生々しさを伝えつつ、かつ盛り上がりを作ることで映画作品として素晴らしいものを観客に残したと思うのです。ノーランは少し観客を置いてけぼり感にしすぎるところがある。
2018年も映画は100本観たい
そんな感じで紹介してきましたが、あくまで個人の感想です。スターウォーズもダンケルクもレビューサイトではかなり評判が良いです。
ただ、スターウォーズは前作の栄光にあやかった蛇足、Ghost in the shellもアニメを超えられず映画の限界を見せてしまった作品、ダンケルクも単なる映像美が凄いドキュメンタリーの1つだと僕はどうしても思ってしまうのです。
皆さん、時間の無駄だとは思うのですがここまで批判すると観たくなるのが人間の性だと思うので是非興味ある人はチャレンジ!
↑あと、フィルマークスでも映画のレビューを書いているので是非フォローしてみてください。